builderscon 2018 に行ってきました

bulderscon 2018 tokyo に参加してきました。

今年は前後に CEDEC(登壇) と ISUCON(出題) があったので、発表する余裕はなさそうだなということで応募しなかったんですが、やっぱりカンファレンスは聞いているだけだと発表したくなりますね。来年は応募したい。

名札

結局会期中には画像転送しかできなかったので後日何とかしたいと思います。(酔って帰宅後に自宅Wifi繋ぐところでうまくいかないなと思ったら寝落ちしていた) 気象ビーコンからデータ引っ張ってきて電子ペーパーに表示したい!

聞いたトーク

Envoy internals deep dive

Envoy、まだ若いプロジェクトなのに一気に広まっててすごい。内部構造の話、いかにロックしないでパフォーマンスを出すかの話が面白かった。

Algorithms in React

React は4年ぐらい前に流行はじめたところで小さいアプリをひとつ書いてそれっきり、だったので興味深く聞きました。 同期非同期を使い分けて処理をキャンセルできるところとできないところを区別する、なるほどーというかんじ。

知らなかった、時に困るWebサービスのセキュリティ対策

セキュリティ事故、実際起こった身としては思い出したくもないということが多いんですが、それを組織としてリソースを割いて向き合って改善していこうという姿勢が真摯だなと。

発表にあったTLS太郎のような脆弱性のscan、うちは Zabbix でスクリプトを実行して TLS version とか Heartbleed の検知とかを証明書の有効期限チェックとまとめてやってたんですが、なかなか新規のを追加して維持するのが面倒なので、なにかいいサービスはないかなあ。

機械学習を用いず数学でゲーム内の需要予測をする

会社の同僚の発表。数式をできる限り抑えたところが、途中で数学愛が溢れて板書をはじめちゃったところが面白すぎた。

Understanding Microservices with Distributed Tracing

最近話題の分散トレーシングの話。自分も Perl から X-Ray を使うために AWS::XRay とか Plack::Middleware::XRay をこの前書いたので興味深いところ。(エントリ書いてない…)

あらゆる外部への通信を Envoy 経由にすることで、言語を問わず tracing するのは賢い。HTTP, gRPC みたいな通信じゃなく、たとえば MySQLMemcached みたいな TCP の通信でどうやって trace-id を認識するのかがちょっと分からなかったので調べよう。

lld − 開発ツールの主要コンポーネントの1つをスクラッチから作成した話

似たようだけどちょっとだけ違うコードを無理に抽象化しないほうがよい、二度目は一度目よりよく書ける。長年プログラミングしているとほんとそうですね、という話なんだけど、実例が圧倒的なパフォーマンスを出しているので説得力が半端ない。

次世代通信プロトコルにおけるセキュリティ・プライバシー保護・パフォーマンス

kazuho さんの安定の素晴らしい話。いままで QUIC とか正直よく分からん、という感じだったんですが、内部構造の話が分かりやすくて最高です。

全人類に使われるプロトコルがまさに策定されている最前線で戦っているのは格好いいですね。

あなたの知らないデータベースのロギングの世界

セキュリティ事故を受けて DB へのクエリを全部ロギングしたい話。ProxySQL は知らなかったんですが、既存アプリケーションにあとからロギングのためだけに入れるにはアプリケーションへの影響が結構大きくて大変そう、という感想。

自分ならどうするか。単純な TCP Proxy を書いてそこで MySQL へ行く通信だけすべて記録して、解析はあとで何とかするとか、それこそ Envoy みたいなやつを通したらそこで capture できたりしないかな、とかいろいろ考えるところがありました。

業務時間で書いたパッチは誰のもの? OSS 活動にまつわる罠

サイボウズさんの OSS ポリシー策定の話。カヤックOSS は勝手にやっていいよ、というスタンスなんですが、権利関係とかいろいろ取り決めて個人にも会社にも不利益ないようにしていかないとな、と思っていたところなので大変ためになりました。参考にさせて頂きます。

Building Self-Hosted Kubernetes

kubernetes という単語が何回出てきたか分からないぐらい連呼して噛まないのがすごい。Self-Hosted は大変そうだけど、オンプレでやるならやるしかないところですね。自宅で全台落ちるとクラスタ崩壊、つらい。

1日約70万ビルド: DockerとNomadが支えるCI/CDプラットフォーム

CircleCI 2.0 でスケジューラとして Nomad を採用したという話。いつもお世話になっております。

Hashicorp プロダクト、複雑すぎず、システムとして見通しがよいところが好きです。しかしクラスタはいつか崩壊する定めなんでしょうね。

懇親会とか

前夜祭、前夜祭のあとHUB、懇親会、アフターパーティーでHUB、とよく飲みました。ひとり源泉徴収票ナイト(正確には h29syotoku.pdf ナイト)を開催してしまったのでいつか他の人のも見せてもらわないと…

水曜日のスピーカーディナーから含めると4日間の長丁場で、主催、スタッフ、スポンサー、スピーカーの皆様には大変お世話になりました。楽しいカンファレンスをありがとうございました!